今回は、子供向けプログラミングの絵本を1冊購入してみましたのでご紹介します。

「ルビィのぼうけん」

 ルビィのぼうけんとは、クラウドファンディングプラットフォームである、KickStarter で生まれたプロジェクトで、子供にプログラミングの世界をわかりやすく伝えるための絵本となっています。

 まず、この絵本の女の子の主人公である、「ルビィ」とはプログラミングの言語である、「Ruby」のことです。Ruby は日本人のまつもとゆきひろ氏が開発した言語であり、そこから派生した 「Ruby on Rails」という開発フレームワークは、世界中のサービスで広く使われています。みなさんが普段使っているインターネットのサービスや、iPhone や Android のアプリのバックエンドなどでも、きっと知らないうちにその恩恵にあやかっていることと思います。プログラミングの世界にも日本発のクールジャパンがあるとは、素晴らしいことだと思います。

 この本では、主人公の女の子を中心とする10のお話の中で、自然とプログラミングの発想・思考方法が身につくようになっています。ざっと読んだところ自分で読む場合には、ふりがなはありますが、漢字もありますし、また文字も大きくはないので、小学校中学年以上かなと思いますが、お話の内容としてはあまり複雑ではないので、両親が読んであげて小学校低学年~年中・年長さんくらいがベストなのではないかと思います。(追記:やはり公式の対象年齢も4~11歳と幅広くなっていました。)ボリュームは、全部で113ページと絵本にしては結構あります。巻末には、お話の内容をもとにしたアクティビティ(練習問題)もありますので、小さなお子様には毎日寝る前に1話ずつよんであげても長く楽しめそうです。

登場人物

 では、この絵本の登場人物です。この時点で業界の方など分かる人にはわかるのですが、ちょっと説明を加えておいたほうが理解が早まると思いますので、それぞれの登場人物の由来について説明します。

  • ルビィ ・・・ 前述した、プログラミング言語 Ruby
  • ペンギンたち・・・ オープンソースのOS(オペレーティングシステム)である、Linux のマスコットです。
  • ジャンゴ・・・ Web開発フレームワークである、Django のことです。ペットのへびのパイソン (Python) はそこで使われるプログラミング言語です。
  • 雪ひょう・・・Apple の Mac OS 10.6 Snow Leopardo のことですね。きょうみがあること ひとりでいること、禅、ヨガ など、なるほど。。
  • ロボットたち・・・ Google の スマートフォン用OS の Android 。先ほど雪ひょうとつまらないけんかしていると書いてありました。
  • きつねたち・・・ Web ブラウザである、Firefox です。

 AppleやGoogleは出てきましたが、Microsoft は出てきません。Web ブラウザーも IEではなく日本では一般にあまり馴染みのない Firefox になっているあたりは、これが欧州フィンランド発であることを窺わせます。個人的には、シーシャープ(C#)くんや、まどまどくんなども出てきてほしかったですね。他にもいろいろ、、どんなキャラになるか思わず妄想を広げてしまいそうです。

 登場人物の説明は以上となりますが、もちろんそうした予備知識はなくてもこれからのお話は楽しめます。次回の詳細レビューでは実際のストーリーについて更にレビューしていきたいと思います。