本当に毎週プログラミングを学ぶ必要はあるのでしょうか?
子供にプログラミングを習わせたい、、と思い検索してみると実に多くの子供向けプログラミング教室が開講しています。その中で一体どれを選んだらよいのか、迷ってしまうかもしれません。しかしプログラミング教室はまだまだ歴史が浅く、その内容にも大きな差があります。子供向けであれば、オープンするだけならハードルは低く簡単にできます。単にブームに乗りビジネスとしてオープンしただけのプログラミング教室であれば、お金と時間を投資してまで通う価値はないかもしれません。「2020年から小学校中学年でプログラミング必修化」という言葉が一人歩きして、保護者の方からもよくご質問を頂くのですが、必修「教科」化ではありません。プログラミングが国語や算数のように独立した教科として通知表に点がつくわけではないのです。算数や理科といった教科の中で学校や教師の裁量により実施していくというのが、今回決定したプログラミング必修化の内容です。まずはプログラミング教育の第一歩を国として踏み出した、というのが実情です。ですのでブームに流されず、きれいに飾られたホームページやパンフレットの謳い文句に惑わされることなく、しっかりとプログラミング教室を見極めることが重要だと思います。
当スクールは年長さん~小学校低学年程度を対象としており、小さいうちからプログラミングを通じて「考える力」をしっかりと習慣づけることを目標にしています。ただし一方で、この年代であれば1年を通じて毎週毎週、プログラミング教室で学ぶ必要はないと考えています。私自身も息子に対してはそこまでの頻度で教えてはいません。その理由としては、この年代であれば隔週や月1程度でプログラミングの考え方に触れるだけでも、十分効果があると考えるとともに、それ以上に現実世界の体験を重ねることもより重要と考えるからです。現実世界の生々しいリアルな体験をしっかりと積んだうえで、仮想世界の中のプログラミングを体験して欲しいのです。
また 60分程度の講義時間では プログラミングの考え方の神髄に入る前に、毎回ツールを適当に触っているだけであっという間に時間が来てしまうことになります。じっくりと頭を使って考え始めるには、途中休憩も入れながら1時間半~2時間程度の時間が必要です。長いと思うかもしれませんが、小学校受験で実績を上げている SAPIX は小学校1年生から45分×2コマ連続の計90分の授業時間となっています。インタラクティブにきちんと子供の興味を引き出してあげながら、授業を行えば1年生でも2時間程度はあっという間に時間が経ってしまいます。
そのため当スクールでは、コンピューターを使わない「アンプラグド」な体験も交え1レッスン当たり1時間半~2時間程度に集中して行いながら、隔週~月1で行うか、毎週の場合でも3か月程度を一つの区切りとなるよう構成しています。
プログラミングの後は外で遊びましょう。
当スクールではできるだけ休日の午前、もしくは午後の早めの時間帯に教室を開くようにしています。なぜなら、教室が終わった後は外で遊んで欲しいと考えているからです。これは先ほどの現実世界の体験を育むという意味合いもありますが、もう一点理由があります。先日、慶應義塾大学で発表された研究によると、屋外でしか浴びることのできない「バイオレットライト」が近視の抑制に効果があるとのことでした。外でしか浴びることのできないバイオレットライトが近視の進行を抑えるとのことです。
「バイオレットライト」が近視の進行抑える? 臨床研究や商品開発計画も
https://www.j-cast.com/healthcare/2017/06/07299876.html?p=all
似たような言葉に、近年話題となった「ブルーライト」があります。この「ブルーライト」はパソコンやモバイル機器ののディスプレイなどから発生し目に疲労をもたらすものとして、子供向けにもブルーライトカット眼鏡などが発売されたりしてきました。ただ、この「ブルーライト」の波長の一部には「バイオレットライト」も含まれるようで、最近では「バイオレットライト」は透過する「ブルーライト」カット眼鏡というものが発売になっているようです。
バイオレットライトを透過する「JINSこどもレンズ」発売
https://www.jins.com/jp/news/2017/07/jins-32.html
もちろん近視にはその他にも多くの要素があると思いますし、本研究もまだ臨床試験の段階ですが、私も外であまり遊ぶことのなくなった高校生位から近視が進み始めたので納得感がありました。皆様の中にも、本研究に実感として説得力があるとお考えの方もおられるのではないでしょうか。
当スクールが重視するポイント
では、百花繚乱状態のプログラミングスクールをどのような観点で選んだらよいのでしょうか。観点は様々ですが、当スクールでは下記の3点が重要であると考えています。
- 講師(設立者)の経験・経歴
ただ、考えてみてください。かけっこ教室や空手教室に通うのに、仕事の傍ら趣味で走ったり、空手をやってきましたという先生がいるとしたら、わざわざお金を払って習うでしょうか?やはり、かけっこ教室であれば体育大学を卒業したり、アスリート経験があったり、また空手であれば黒帯で段位が高い人など、その道専門に修行を重ねてきた先生が指導するのが通常だと思います。
では、プログラミングはどのように判断すればよいのでしょうか? それはやはり、IT企業やその他企業の情報部門等においてのプログラミングの専門的な実務経験や、大学などにおける研究実績等が重要だと思います。少なくともこうしたバックグラウンドを持った講師や設立者によって運営されているかがポイントと考えます。そうした経歴の面が記載されていなかったり、あまりプログラミング・ITに直接つながらないような経験・経歴であれば疑問符がつかざるを得ません。
当スクールでは、外資系ソフトウェア企業の技術部門に長年勤めた経験を持った設立者が全カリキュラムの作成を行っております。また、その他の講師もグローバルIT企業出身者によって成り立っています。そこでの実践的な経験から、プログラミングが将来どのように仕事につながるか、実体験を持って伝えることも行っています。
- 少人数制・インタラクティブ
やはり講師とそのアシスタントと顔を合わせながら目を見て、インタラクティブにやりとりをしながら学べる距離感が重要です。これはスタッフ1名あたり4-5人程度が限界であるかと思います。経験上それ以上となってしまうと、スタッフも忙しくなり子供たちも自由気ままに質問を行うのを躊躇してしまいます。
また、人件費を安く抑えるために大学生のアルバイトを採用することで、これをクリアしようとしているパターンも見受けられますが、これも本当にアルバイトの大学生はプログラミングの素養を持ち合わせているのかどうか、疑問もあります。
当スクールでは、講師・スタッフ1人あたり、4-5名の生徒を担当できるように編成しています。また、大学生のアシスタントも採用していますがこの分野での先進的な教育を行っている大学から採用を行い、しっかりと社内研修を行っています。
- ツールではなく思考方法、考え方を教えているか
プログラミングのツール自体を学ぶ、というより覚えることはとても簡単です。そして、教える方ももっと簡単です。例えば ScratchJr の操作方法自体は、小学生低学年程度ならだれでも1時間もあれば簡単に習得することが出来ます。このボタンを押すと、こうなる、このブロックを置くとこうなる、というツール自体の操作方法を覚えること自体は簡単ですがはっきり言うと無意味です。ですので、ScratchJrの操作方法については、下記の動画で無料公開しました。まずはこちらを見て、ScratchJr とはどのようなツールなのか、親子で触れてみてください。そのうえで、当教室ではそのツールを使ってプログラミングで自分の頭で考える、ということを一緒に学んでいきます。ScratchJr 操作方法の動画を無料公開しました
https://wp.me/p8MQS3-8ZScratchJr はあくまでもツールにすぎません。そして現実世界ではツールはいつも同じツールが予め用意されているとは限りません。ですので、どのようなツールであってもプログラミングの思考方法、考え方、を基に問題を解決する力を身に着けることが最も重要なのです。そしてその点をきちんと教えているのか、よく吟味する必要があると思います。この部分をきちんと子供たちに身に着けさせるには、1.2.の両方の要素が必要条件となってきます。
当スクールでは、この「考え方」を教えるために、あえてパソコンやタブレットは使わない、アンプラグド・コンピューターサイエンスという考え方に基づいたエクササイズを取り入れています。
今後の教室の拡大について
当スクールは本当に子供たちに意味のある、プログラミング教室を開きたいという願いから、講師やカリキュラムなどの質にこだわっています。そのため、現在のプログラミング教室の需要に追いついておらず、簡単に教室数も増やすことができないのが現状です。教室開催のパートナーも募集しており、その中でより多くのコマ数を埋めたいという「質」より「量」を重視される方もいらっしゃいますが、そうしたご要望にはこちらとしても恐縮ですがお応え出来かねます。
現在、元グローバルIT企業出身者で結婚や出産に伴って退職された女性の方等、子供たちにプログラミング教育を行いたいという方や、また当スクールと志を共有する教育関係の経営者の方とも、大変ありがたいことにご縁を頂いております。今後はそうしたところから、少しずつ設立当初の理念を曲げることなく、理想のプログラミングスクールのを追求し、お届けできるよう精進してまいりますので引き続きよろしくお願いいたします。